のこたべコラム

数値化。

2009/08/28
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この文字を読んだだけで数学の苦手な僕は3メートルほど引いてしまう・・・。

化学・科学が進歩した今、食品業界でも徹底した数値の明確化が求められ企業は必至にデータ分析をし、お客様に納得・安心してもらえる製品作りに励んでいます。
最近では味覚センサーなる機械が登場し、自社製品の均一性を検証するべく味を具体的に数値化出来るようになっています。

うぅ~、最初から難しい話で始まってしまいました。
皆さ~~ん!話について来て下さいね~~~(苦笑)

原始の時代。狩猟に出掛けた男達は、いかに仕掛けや道具を駆使するかで頭を使い、動物的本能と鋭い技で獲物を捕りました。達人も居れば、ドンくさい人も居たでしょう。捕獲できた獲物の数が多い男ほど、集落では歓迎されヒーロー的存在としてその地位を獲得したでしょう。
ある意味、これも数値化ですね。

では、現代の話をしてみましょう。

まさか、日本ではお父さんが夜明け前から仕度をし、弓矢と弁当を持ち、日の出と同時に狩猟に出掛ける事はないのですが、背広という鎧(よろい)を着て、鞄の中には戦いの為の道具と弁当を忍ばせ戦場へ向かいます。職種にもよりますが、色々な数値との戦いです。
いくら売り上げた、いくら契約件数が取れた、どれだけ無駄のない製造が出来た、先月に比べ・・、前年に比べ・・、他社に比べ・・・。
殆どが「数値化」で成績に反映され、一喜一憂するのです。

子供が学校へ行けばテストの点数として「数値化」されます。

お母さん達は、色々な数値化に心配になったり悩む事が多いのではなでしょうか?
数値化とまではいかなくても、わが子の成長をよそ様と比較し優劣をつけ、時に悩んだり落ち込んだり、嬉しくなったり自慢したくなったり・・・。
子供が生まれて半年もすれば首が座っただのから始まり、ハイハイがまだだの立つのが遅いだのとついついマニュアルを片手に比較してみたくなります。
おむつが取れないと悩み、オッパイから離れない、言葉が遅い、友達と仲良く出来ない、文字が読み書きできない、歌が歌えない、・・と比較によって色々な心配を抱える事もあるでしょう。

子供の月齢数値と行動の分析、お稽古事での段級の数値比較、なかよしの数、上げればキリが無いくらい数値化で一喜一憂です。
どんな大人になるかが一番重要な事とは解っていても、ついつい数値が気になってしまうのは親心・愛情なのかも知れませんね。

想像してみてください。例えばの話です。

とても苦手な人と夕食を共にする事になりました。しかも、最高級フレンチレストランでのディナーフルコースです。
照明の落ちたお洒落な雰囲気漂うテーブルには磨かれたグラスに深紅のワイン。
黒服の給仕が「なんちゃら・・かんちゃらの・・ソテーで御座います。ごゆっくりどうぞ」などと、呪文のような聞いたことも無い言葉を発します。ただの白身魚なのに高級感たっぷりで、どこから食べていいのやらナイフとフォークを持つ手が嫌な汗をかきます。

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今日は休み。朝から天気がとても良い。
おにぎりを作り、水筒には麦茶。おかずは玉子焼きだけでいいや~♪
家族揃って近くの公園へプチピクニックです。
木陰のベンチに腰かけ、おにぎりを食べます。
子供は走り回って遊んでいます。見渡せば青空に浮かんだ入道雲。吹く風は心地よく木の葉をサラサラと揺らします。

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さあ、どちらがご馳走に思えますか?
どちらもご馳走には違いはありません。ただ、記憶に残る味となったらどちらでしょう?
味覚センサーを使い、科学的に美味しい物の判別は可能になりましたが、数値では表すことのできない美味しさがあると思うのです。

ネット通販が普及し、ご当地グルメの入手がお手軽簡単になりました。僕も時々使う事はあります。まったく、いい世の中になったものです。
現地で食べてシアワセを感じたグルメ商品をお取り寄せし、食べてみる。味覚センサーで判別すれば完璧なご当地グルメ商品であっても、「あの感動」には辿り着けない。

・・なぜだろう?
それは、人は五感を使って食べているからなんですね。

数値には表されない気候や風土、現地の人の言葉や空気感。すべてが絡んだ時に本当のグルメが誕生すると思うのです。

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さあ、間もなく食欲の秋の到来です。
各地では色々な味覚まつりが行われます。今年は思い切って各地に出掛けて見ませんか?肌で感じる食欲の秋も良いものです!!!

でも、味覚センサー持参の必要はありません(笑)

楢崎 温

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